風なくも揺れているらし猫じゃらし

ねこじゃらし、とは実にうまい命名だなあ。
これをもって猫を誘えば、まず百発百中、まちがいなく飛びついてくるだろうと思う。猫をからかう名器、必需品といっていいのだろう、たぶん。(猫を飼っていないので、実はよくわかっていないのだけれど・・・)。
いっぽう猫の方はどうか。あの草の先っぽを痩せたネズミだと思っているのだろうか。毛むくじゃらの細っこい奴がちょろちょろ動きやがって! なんて思いながら、もう追っかけずには居られない。なんといっても、トムとジェリーなんだから。
いつも感心するけれど、猫というのは実に柔軟で、しなやかで、体がどんなふうにでも動く動物だと思う。垂直飛びで、自分の身長の何杯も飛び上がり、そのうえ空中でからだをひねったりもできるようだ。だから鳥なんかも油断しているとやられてしまう。
動画で、蛇と喧嘩している猫を見ることがある。手を伸ばしてちょんちょんと蛇をひっぱたく。怒った蛇が鎌首をそらし、一瞬の早業で猫に突撃するが、瞬間、猫はぱっと飛びのき、嚙まれもしない。そして、あらぬ方を眺めたりして、余裕のよっちゃんなのだ。
そうそう、草の話か猫の話か、一体どっちなんだ!? 草の話に戻る。エノコログサという名は、先っぽの粟みたいな実が子犬の尻尾に似ているから、というのだけど、猫の尻尾はもっと似ているような気がするゾ。この説明はほんとかなあ??
この草は豪も遠慮というもを知らず、どこにでもわがもの顔で生えてくる。そうしてわらわらと大群集する。花が美しいわけでも、可憐なわけでもないから、見向きもされないでいる。しかしそんなこたあ、構ったこっちゃない、という強さがあるように思う。
いつだって揺れるのが運命! みたいな草だなあ。
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