たまたま日記

たまにしか書かないに日記         遊びをせんとやうまれけむ   戯れせんとや・・・・

どうにかせんばならん



 毎日ぐずついた決断力のない天気が続いている。
 それをもっけの幸い、部屋の中でとぐろを巻いて、お菓子ぼりぼり食って過ごしていたら、見る間に腹のあたりが膨らんできて、その肉をつまんで引っ張るとびよ~んと5cmも伸びる。これはえらいことになった。


 そりゃそうだ、とぐろを巻いたっきり寝床の上で、お菓子はむさぼる、本を読めばたちまち眠る、目覚めたと思ったら顎が外れるようなあくびを四つも五つもする、こんなことじゃ腹出るに決まっている。なんぼなんでも、どうにかせんばならん。


 食わない、動かないのだから食わなくていい。しかしなあ、わが泥のように軟弱な意志をもってすれば、この選択肢はありだろうか? だいいち、食わないというのは極めて消極的な意志であるように思われる。消極的でなおかつ暗い。却下である。


 では、散歩はどうだ。どんな散歩にしろ、動くという点において能動的かつ積極的ではあるまいか。お~し、これに決めた。ただし、めんどくさかったらしない、雨でもしない、暑すぎてもしない、早朝に起き出すなどという恐ろしいことはしない。



 人の少ない路地を抜けて、河原の土手に上がる。河原が広々と開けてさすがに気持ちがいい。夏草が、これでもか、と猛々しく茂って、赤爪草がわあわあ群落をなしている。満員電車で押し合いへし合い状態。川原は広いんだからばらけてゆったりしろよ。


 河原にいろんな木が生えていて、その緑が濃い緑、薄い緑こき交ぜて美しい。遠い山は重湯の様な湿気で薄青く霞んでいる。やはり部屋に垂れ込めるよりもはるかに気分がいい、けれどぽくりぽくりと歩くから、ちっともはかがいかない、イライラしてくる。


 爺さんがよろよろ歩いてくる(頑張ってるなあ)。自転車が影のように走り去る。おばさんが威風堂々と歩いてくる。小太りの若けえ奴が、地獄の淵をさまよっているような苦しい顔で走ってくる。すらりとした若い女が風にように追い抜いていく。


 若い女に追い抜かれるのは極めて面白くない。と言っても比べてみれば、相手は脚が倍ほども長い、背丈だって遥かに高い。今は昔、やんぬるかな。ガッシャンと大きな音がした。サイクリング姿のおやじがジュースの缶を放り投げたのだ。やるもんだなあ!



 朝起きた時の気分次第で、散歩に出たりでなかったり。早く起きて、などの努力は爪先ほどもしない、全ていいからかんのテキトウ。生涯すべからくこれをモットーとす。こんな奴は速やかに地獄に落ちるべし。だが地獄はどこにあるや。


 ちなみに、これで1週間ほどになるが、少しも腹は引っ込まない。

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