たまたま日記

たまにしか書かないに日記         遊びをせんとやうまれけむ   戯れせんとや・・・・

梅はうめえか?



梅を漬けこんでから早1週間ぐりゃーになったがね。


どんな塩梅か? 摘み出してみると、おお! 鮮やかな深紅に染まっているゾ。あの黄色っぽかったり、薄緑だったり、赤でひと刷毛したような実だったのに、全員がとてもきれいな紅色に大変身。


そして、爽やかなような清々しいような高貴なような、香りがほんわりと漂っている。う~~む、よしよし、そうしてこのきれいな梅酢の中でさらに眠ってくれよ、もうすぐ去年の梅漬け軍団が数を減らして無くなる、そしたら君たちを食ってやるからな。



これを漬けるについては、不肖この身ながら実は大活躍している。紀州某所から10㎏の段ボール箱が到着し、黄色や薄緑の大きな梅の実が届いた。そうして命令が下った。
  一つ命令! この洗った実のヘタを爪楊枝で掻き出すべし
死ぬほどめんどくせえ、一体何粒取ればいいのか、しかしやむを得なければ仕方がない。


ヘタを取った梅の実は塩漬けの刑に処せられたらしい。で、数日後また命令。
  一つ命令! シソの葉を毟って大小に分類せしむべし
紫蘇の茎から葉っぱを毟りとり分類するが、一体何枚葉っぱを毟ればいいのか! 死ぬほどめんどくせえ。


ほっとする暇も有らばこそ、またまた命令である。
  一つ命令! 大きな葉っぱを洗ったにつき、塩で揉んでボール状にすべし
今度は一粒とか一枚とかせせこましいのでなく集団が相手、なんの手間ヒマかかるべき、たちまちにしてソフトボールのような塊が5個できた。


そこで油断していたら再三再四の命令である。
  一つ命令! そのボールを仇のごとく絞って、しかる後この梅酢で洗うべし。
もはや面倒くせえもなにもあったものじゃない、ただ命令に従うのみ。


それで梅酢の中に揺蕩っていた黄色い梅の実の上から、梅酢で洗って固く絞ったシソの葉をぱらぱらとかぶせていく。このようにして約1週間、わが愛しの梅漬けを出してみたところなのだ。これは当然味見をしてみねばならぬ。



梅漬けに使用しなかった小さなシソの葉は、その夜更け釜茹での刑になったようである。大釜に湯を沸かしシソの葉を投入、どれほど茹で上げたか知らないが全員息絶えて引き上げられ、その後イヒヒヒヒと不気味な笑いとともに、なにやら毒薬みたいなものを投入せしめて、とろりとろり煮詰めたらしい。この件につき我は関わらず、よって無罪也。


梅の実の一部は焼酎に溺死せしめられ、また他の一部はリキュール、その他何者かの混合液に投入され、それぞれ痛ましい最期を遂げたらしい。そうしてこの死屍累々たる一団は、狭っこい家の薄汚い廊下の片隅の薄闇の中で、成仏したかどうか?



しかし梅漬けを一番食うのは、隠れもなく自分。大好物であり、眠気覚ましの一粒、二日酔いの気付け薬、散歩で疲れた時の疲労回復、まことに貴重かつ重宝。とろりとろり煮詰めたなにやらも夏の清涼飲料に、疲労回復に欠かすべからざるもの。



それぞれ、夏ごろには味も落ち着いて食い頃、飲み頃になるに違いない。


今からすでに楽しみ。


みんな~、いい子に育てよ~~。

×

非ログインユーザーとして返信する