たまたま日記

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寄居・用土の円筒分水を見てきた

                                      美里町・溜池の秋桜



 忘日、寄居~児玉を歩いたので、用土にある「円筒分水」を見てきました(ほんとに、見ただけ)。稲刈りのこの時期なので、水は流れていなかったですが、それでも見ることができてよかったと思います。


 円筒分水を最初に見たのは、川崎、溝の口の「久慈の円筒分水」でした。二ケ領用水を見学したとき、そのルート上にあり、その時以来、ほのかに興味を持ち続けています。



 中には全国に散らばる円筒分水を探して、立派なwebサイトを開設している方がおられます。「https://entoubunsui.com/ 」 だが、そこまで旺盛な気力と根性は持ち合わせがないので、機会があれば、見る、程度の素人であります。



久慈の円筒分水




 この時も水の流れはなかったのですが、しかし中の円筒が直径8mもあるので、水が噴出していればかなりの迫力になるだろうと思われます。
 この近くにあった説明板の図を掲示しておきます。



 図のように二ケ領用水から取り入れた水を、地下道水管を通じて円筒分水に導き中央から噴出させます。それを外周の円弧の比率に応じて、各用水路に分配する仕掛けなのです。この円筒分水は昭和16年にできたものだそうです。



円筒分水のしくみ (ちょう簡単に)




 外周円の円弧の比率によって、極めて平等に水を分ける仕組みであり、図を見れば一目瞭然、了解、となることと思います。(もっと複雑な仕組みのものもあるかとは思いますが、よく分りません)



なぜこんな仕組みが必要?


 川の中に、必要に応じた仕切りを付けて水を分割すればよい、と考えがちですが、実は川の流れというものは一様ではないんだそうです。真ん中あたりが流速が早く、したがって単位時間当たりの流量が多く、対して岸近くは流速が遅く流量が少ない、らしいのです。
(一見しただけでは分りませんね)


 それで、田んぼに水を引く場合、一滴でも多く欲しいことから、ときにより水争いが絶えません。(農家にとっては死活問題? )。だから川の中へ仕切りを設ける分割は不平等、となるらしいのです。


 それなら、これで文句あっか、と登場したのが、あふれ出した水を円弧の比率によって必要なだけ分割する、われらが円筒分水なのです。なるほどなあ! と思いますよね。


 前置きが長くなりました。寄居用土の円筒分水の話でした。





寄居用土の円筒分水


 この円筒分水は、久慈のものより一回り小さいようです。
 中心の円筒直径は3mぐらいでしょうか? 筒口一杯に水が溜まり周囲に滴り落ちています。外周の輪っかが二重になっていますね。この点が久慈のものと違います。何らかの必要があって二重になっているのでしょう。


 稲刈りの時期だったので、この円筒分水の役目は休止しており、周りのフェンスも中も草ぼうぼうです。この円筒分水も一番外側の輪っかの外周に溝があって、3か所の用水路に必要な水を供給するため、その溝に仕切りが設けられているようです。


 中へ入れないのでよく分らないのですが、つまり真ん中から噴き出す水を次の輪っかで周囲に平等に分配し、次の輪っかの窓から外側の溝に流し込み、その溝に仕切りを付ける、という方法のようです。





 中心の円筒へ水を供給するのは、向こう側に見えるコンクリートの四角い構造物らしいです。ここに流れてきた水を、真ん中の円筒に落とし込み、円筒からあふれさせているように見受けられます。




 いずれも中が見えないので、すべて推定になってしまいますが、次にご紹介するブログで確認して下さい。


 実はこの円筒分水は、「やまみほ」さんのブログで教えていただきました。
 「やまみほ」さんのブログです。↓


https://okiraku.muragon.com/entry/398.html」内緒話:やまみほさん、無断でスミマセン)




 「やまみほ」さんはこの円筒分水を研究するにあたり、真ん中の円筒から0.5mほども噴き上げる、その噴き上げの間隔を、なんと計測までしました。結果、定まった間隔はなかったそうです。


 これを読んで、なんとまあ、徹底してるなあ、と思ったのですが、愚考するに、向こうの四角いコンクリ―トの中の水面の高さが、真ん中の円筒の高さになるとあふれ出し、ときにそれ以上溜まってしまうと噴き上げてしまう、のではないかと思います。


 更に、噴き上げの間隔が一定しないのは、流れてくる水流に「波」の不規則性が生じ、つまり不規則に多く流れてきたり、少なかったりするためではないかと、まあ、素人の考えですが。。。




 ブログの印象によれば、「やまみほ」さんは、「おきらく女子登山隊」の隊長にして、どんな時でもメゲナイ突き抜けた明るさの持ち主で、周りから姐さんと慕われるリーダー。
 一方で並々ならぬ好奇心の塊りにして、あるときは送電鉄塔探索、してあるときは農水路探索、またあるときは円筒分水研究、古城研究にいそしむ行動家であります。




 
 以上、ただ見ただけ、報告でした。



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