たまたま日記

たまにしか書かないに日記         遊びをせんとやうまれけむ   戯れせんとや・・・・

昭和記念公園ぶらり



 そろそろ紅葉の季節もお終い、で、ズルこいて近場の昭和記念公園へ。


 園内を見て回った感想を先に言うなら、イチョウが見ごろだった。朝の光に金色に煌めき、燃え上がるような色づきが素晴らしい。イチョウ並木は園内に何か所かあるが、それ以外でもそこいらに植えられたイチョウの大木が目を引いた。
 モミジ(紅葉する木をひっくるめて)は、ほんの少し時期が過ぎたらしいが、よく見ると葉っぱが縮れたものがあるという程度で、しかしまあ、まだ十分に鑑賞に堪えるのではないかと思う。紅葉の「旬」の期間はほんとに短い。



 立川駅を降りて「あけぼの口」から正式に入った。いつもは別の入り口から入って、チャチャッと園内を見て歩くのだが、今日は自分なりに丁寧に見て回ろうと思う。それで「あけぼの口」から正式に、ということになった。
 公園のゲートはだいぶ先の方にあり、そこまでは言ってみればアプローチみたいなもの、だけど、これまた広くて長い。最初は「緑の文化ゾーン」というらしい。右手奥に「昭和天皇記念館」。昭和天皇は激動の時代をよく耐え抜かれた人だったなあ、との印象。並みの人よりか、よほど神経が強靭な方だったのではないかと思う。



 橋を渡ると両側にイチョウの並木。「金色の小さな鳥の形して」という歌があったなあ。地面に散り敷いた葉が日差しの中でさんざめく。イチョウの葉は木にある時もいいけれど、一面に散り敷いたその地面も捨てがたい。左奥に公園の料金所、年寄りは210円也。



 ゲートを入るとそこもまたごっそりと銀杏並木。奥の噴水から流れ出た水が四角い池の中で、向こう側のイチョウの色を映し出している。空が青いから見栄えがするのだけれど、写真技術がなあ、これがいつでも問題だて。



 イチョウ並木の中を歩く。日差しに照らされた部分の黄色が煌めいているように見える。肉眼で見るとそうなのだが、写真家ならぬど素人の悲しさ、はっとするような写真はどだい無理だ。あまつさえブログに乗せるとなぜかボケる(と、誰かのせいにしよう)。


 
 このゾーンの一番奥の噴水。若い娘さんが4人立っている下から水が噴き出す。これも陽射しにきらきらと輝き、若さ、希望の象徴にように見えなくもない。美しきもの、それはやっぱり若さかなあ、と考える。
 しかも、最近若い人に何度か親切にされた。お寺で休んでいて、そこの若い奥さんに飴をもらったり、道を聞いてわざわざその地点まで連れて行ってくれたり、ハイキングコースでへとへとになり励ましてもらったり、だから「今時の若者は」という感情は持っていない。
 そして最近の選挙、当選を難なく重ねたベテランが軒並み落ちた(選挙区)。この現象は、今まで惰性的に習慣として、名の知れたベテランに対し無意識に投票していたことに対し、若い人がノーを突き付けたのではないかと推察している。世の中変わるんじゃないか?



 閑話休題にして「ふれあい広場」を通り抜ける。この公園は、どこもかしこもゆったりと広くて気分がいい。基地が一つなくなるとこんなにも広い面積を活用できるのだなあ、と改めて感じ入ったりする。横田も返してくれないかなあ!



 まず最初に「水鳥の池」へ行く。対岸の木々が水に映って思わぬ景色が展開している。その中で鴨らしきやつがまったりと和んでいる。でも何だか雌同士の井戸端会議のようでもあり、雄は一人離れてグループに混ぜてもらえない。う~~む、わが身。



 それから「みんなの原っぱ」(右側部分が欠けちゃった)。ど~~んと広くて胸がせいせいする。遠くに小学生の一団、この日はどういうことか小学生のグループが多かった。学校全体、学年ごとに行動しているようでもあり、様々な学校が来ているようでもあり。
 ついでに、この日見かけた入場者は、高齢者ご夫婦が特に多く、次いで中高年女子グループ、そして独り身の爺さん(必ずカメラを提げて)、若いカップルの順だったように思う。この世代構成はひどく納得できるような気がする。
 高齢者は山奥まで紅葉を見に行けない、だからこういう場所で楽しめるのはとてもいいことだと思う。第一に電車で行ける。次に起伏がないから楽ちん。腹がすけばそこら中に売店。おたおた歩いていてもだれも迷惑しない。





 次の「こもれびの里」へ行く途中、余りにも銀杏が輝いていたのでちょっと立ち寄ったら、ここにも幼稚園児らしい子供たちの一団がいた。無我夢中で遊ぶ姿がなんともほほえましい。いじめなんて無いよう切に祈るのみ。


 


 さて、「こもれびの里」は、村里を模した一画で、茅葺農家、白壁の蔵、周りを取り巻く畑、などで構成されている。そこではボランティアの人々が様々と活躍しているようであり、村祭りや季節ごとの行事なども再現されているという。
 遠くから見ると昭和の村の雰囲気が見られて、懐かしい。この公園そのものが人工的に作られたものであることは間違いないけれど、この一角も少しづつ充実していけばいいなあ、と思う。年寄りにはこういう眺めが一番いい。ゆったりする。




 そこから「花の丘」を登って「こもれびの丘」に入る。なだらかな高みを作って雑木林が再現されている。人の影も少なく、森閑とした空気に満ちている。落ち葉を踏む音がかさこそかさこそ。林の向こうに逆光を受けて燃え上がるようなモミジが一本。




 次に「日本庭園」を一回りする。池の水面に映りこんだ紅葉が美しく映える。不思議なことに、紅葉そのものの眺めより写り込んだ影の揺らめきが美しい。これは肉眼より写真の方がなぜかきれいに見えるらしい不思議な現象。


 池のふちの道も赤、黄、緑が折り重なって、歩く人もまた楽しそうだ。


 ぐるっと池を回りこむと対岸に、紅葉を欺く打ち掛けの花嫁衣裳。本物の新婚さんか、はたまた結婚式場の宣伝写真の撮影か。日本庭園の入り口のところで彼女の顔を見たが、ふっくらと色白で、可愛らしい女の子。



 そこから「こどもの森」へ行った。日本庭園からだと戻るような道順になってしまい、この二つは逆に回るのがいいようだ。こどもの森は文字通り子供の天国。巨大なハンモックがあるわ、ふわふわドームがあるわ、ガウディみたいな恐竜が潜んで哀るわ。もちろんここにも小学生の一団。上級生らしい4,5人のグループはオリエンテーリングか。



 そんなわけで、ゆっくり回って約2時間。
 この中だけで、歩行約10㎞。
 思いのほか楽しめるのだ。

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